種々様々な今日のタロットカード
試しにネットショッピングで「タロットカード」と検索してみたら、そのあまりの種類の多さにびっくりすると思います。スタンダードのマルセイユ版やウェイト版(とそれらの派生)以外にも、可愛い猫の絵柄のカードやアルフォンス・ミュシャ風カード、ウィザード(魔法使い)の絵柄のカード、野球選手(!)のカード、果てはアニメや漫画やポ○モンのカードまで!一体どれを選べばいいか迷いますね。
もちろん正解は「あなたがピンと来たもの」です。
だって、使うのはあなた。例えお偉い先生から勧められたって、好きでもないカードを何年も使いたいと思いますか?私なら絶対いや。
しかし敢えて書くとすれば、一人占い用なら別として、ゲスト占いをするなら漫画や野球選手のはちょっとパスしたいかな。占いというのはある意味セラピーだと思っています。相手の気持ちを汲み取り、相手が心を開ける環境を用意するのが大事です。「会社をクビになる瀬戸際です」と相談しているゲストの前で、ポ○モンのカードではさすがに、、、ね。
でもご自分の趣味でどうしても欲しいカードがあるなら、一人占い用か観賞用にすれば大丈夫ですよ。
私もジョ○ョの限定カードが手に入るなら欲しいかな。でも絶対触らず観賞用!!
初心者にはマルセイユ版かウェイト版
さて、前置きが長くなりましたがもしもあなたがどのカードを買おうか迷っているのなら、やはり世界中で根強い人気の「マルセイユ版」か「ウェイト版」を選ぶのがベストです。プロの占い師も多く使っている上、たくさんの入門書で使用されているので本と手持ちカードを同じ絵柄にする方が断然学びやすいのです。
ちなみにどちらの絵柄も現在はパブリック・ドメイン(外部サイトWikipediaに飛びます)となっているため、あちこちの出版社からいろんなバージョンが出されているのです。
じゃあ、初心者にはどちらがおすすめ?と聞かれれば、実は「ウェイト版」です。この2種類のカードの違いを詳しく見ていきましょう。
小アルカナが絵札になったウェイト版
タロットの歴史でも書きましたが、ウェイト版ではそれまで数札だった小アルカナに絵柄が追加されました。それにより、カードの意味のイメージがぐっとつかみやすくなり初心者にも使い勝手が良くなりました。
例えばこの2枚。どちらも小アルカナ「ソード(剣)の10」です。代表的な意味は荒廃、苦痛など。絵を見て意味のイメージがしやすいのはどちらか、一目瞭然ですよね。マルセイユ版だとちょっと近眼で薄暗い部屋だと、正位置か逆位置かの区別もつかなそうです。シンボルと数だけで56枚分意味を覚えるのは初心者には少々きついかも知れません。
大アルカナ8番と11番が入れ替わった
マルセイユ版では「正義」が8番目、「力」が11番目になりますが、ウェイト版ではそれが逆になっています。なので、もしタロットの入門書を買うなら、混乱を避けるため必ず自分の手持ちカードと同じ版を使って説明している本を選びましょう。解説書とカードがセットになった入門書もたくさん出ているので、そういったものを選ぶのも良いですね。
入れ替わった理由は、様々な論議があるようですが、かなり長くなるのでまた別の機会に私なりの解釈を書かせていただければと思います(どうしても今すぐ知りたい人は「力と正義がウェイト版で入れ替わった理由」と Google 先生に聞いてみてください)。
愚者に「0」番がふられた
それまでのタロットカードでは「愚者」には番号がついていませんでしたが、ウェイト版では「0」番がふられました。それまでのマルセイユ版では大アルカナ21枚プラス愚者カードとして扱われていた愚者は、21枚の大アルカナの間を渡り歩く自由気ままなトリック・スター的要素があり、トランプのジョーカーの原型という説もあります。
僕は誰にもしばられず自由に生きる渡り鳥なのさ。
以上、私なりのタロットカードのお勧めを書いてみました。もちろんあなたの感性であなたの好きなカードを選ぶのがベストですよ。ネットではなく手に取って選べるお店に行って、運命の1セットとの「出会い」を待つのもいいかも知れませんね。
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